埼玉県狭山市の自動車整備工場、FTECコーポレーションが、主に特殊整備にカテゴライズされる業務内容を紹介するブログです。

リーフスプリングの整備 (1/2)

三菱 ジープ J37(1982年式)のサスペンションです。
リーフスプリングのオーバーホールを行います。

半楕円リーフリジッド方式のサスペンションは、構造が単純で堅牢です。
経年が要求する整備を施すことで、大きな成果を手にすることができます。

具体的な成果としては、

・ 制音、制振性能の向上
・ 進路保持性の向上
・ 制動距離の短縮

などが挙げられます。
これらは、舗装道路上に限定した項目であり、もし悪路の走破性も視野に入れるならば、

・ 駆動力の向上

が、最も顕著に表れることでしょう。 



作業の都合上「美しい写真」はないのですが、もっとご覧になりますか?

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Mitsubishi Jeep J37 (1982) Construction of Suspension


現在のオーナーがこのジープを手に入れてから、早いもので13年が経過しました。

ほぼ100%舗装道路上の走行なので、リーフスプリングの状態についても楽観していたのですが、分解の結果判明したのは事前の予測をはるかに超える厳しい現実でした。





まず、取り外しから分解に至る工程で、要所がすべて固着していることが判明。
写真と逆側のシャックルは、単体でも まるっきり動きません。

リーフスプリング自体の錆つき具合も、なかなか大したものですね。




この状況では、整備前点検の結果に大幅な追加作業が必要です。
この段階でオーナーと話し合い、整備方針を再調整。
「安全」と「実用」を念頭に、必要な整備を施す覚悟を決めました。



厳しい状況ですが、見て、知ってしまった以上、やらない訳にはいきません。
路地裏で、すて犬と目が合ってしまったときのような心境です。

巧くいったときの喜びは、きっと格別でしょう。

やらいでか!