埼玉県狭山市の自動車整備工場、FTECコーポレーションが、主に特殊整備にカテゴライズされる業務内容を紹介するブログです。

ダッジのラジエター交換

ダッジラムのエンジンに、冷却水漏れが見つかりました。
冷却水路をわずかに加圧して、発生源を特定します。

今回は、ラジエターサイドタンクのカシメ部から漏れていることを確認。
ラジエターアッセンブリーを交換しました。


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水漏れの発生源。ドレンプラグのすぐ下に伝わってきています。


向かって右は、クーラーコンデンサー。
そして、エンジン冷却水、ATF、パワーステアリングのオイルクーラー。
各冷却器は独立しています。


順番に分解します。コアはデリケートなので粗忽な作業は禁物です。


取外したラジエター。漏れはだいぶ前からだった様子です。


ロックナットなどの細かな部品を組替えて、新しいラジエターをインストール。


各冷却器がぴったりと収まったところで、新しい冷却水を静かに注水します。


クランクシャフトの芯まで温まった頃合いを見計らって、再度加圧テストを実施。


最後に、冷間時のリザーブタンク冷却水量を確認、調整して終了です。

このラムは、まだ3万マイル程しか走っていません。
常識的には、アメ車といえどもラジエターが破損する時期とは言えません。

このような症状は、新車の組み立て時やその後の走行中に、ラジエター本体に過度な負担を強いる設計になってはいないか?という視点で構造を観察すると、より多くの情報を得ることができ、結果として確実な作業が行えます。また、ステーやシュラウドの作製をともなう改造を行う場合にも、大変有用なひらめきの種を得ることができます。

このラジエターは、装着の際左右タンクに余計な負荷がかかりそうでした。
再使用するその他の冷却器と組み合わせる際には、ストレスが残らぬよう座金が当たるまで指でホルトを送り込み、位置合わせをしたうえで装着しています。

新しいラジエターには、最低5万マイルくらいは働いていただきたいものですね。