メルセデスベンツのエンジン、M117型の整備です。
KEジェトロニックシステムの動作条件を調えることを念頭に作業を進めます。
現車の状態は、前回の記事の通りです。
しばし清涼感あふれる写真を眺め、モチベーションを高めます。
げに美しきかな、ありし日の君。 |
【注意】 この先に美しい写真はありません。
インテークマニフォールドの気密性確保とプレッシャーの正確な分配を第一義とする作業。
これらの部分の完全性が約束されてはじめて、制御系統の評価が可能になります。
換言すれば、きちんとしていて当然のことを、きちんとさせる整備です。
この手の整備はドラマチックなトピックに欠けるということを、お察しいただけますでしょうか?
きちんとできて当然のことを、只きちんとやってのけただけでは誰も驚かない。
でも修理の世界には、きちんとやり切れていないことを補ってやるという宿命がある。
FTECは、ユーザーの要望がある限り、こうした整備を忌避しません。
暗くて地味で単調な作業を執念深く繰り返して、赤の他人からは「それがどうした」の一言で片づけられてしまうような仕事を、これからもずっと提供し続けていく所存です。