埼玉県狭山市の自動車整備工場、FTECコーポレーションが、主に特殊整備にカテゴライズされる業務内容を紹介するブログです。

リンカーン ナビゲーターのホイール交換

リンカーン ナビゲーター 2004年モデルです。
タイヤ&ホイール交換で入庫しました。
目的は、ドレスアップです。


ノーマルではリヤのトレッドがせまく見えるので、前後のバランスを調えたい
というオーナーの要望をうけ、前後で異なる仕様のホイールを選択することに。

標準タイヤサイズ、軸重、空気圧を確認

リンカーン ナビゲーターは、この第2世代モデルに限らず、リヤが数値以上にせまく見えるボディ形状をしています。フロントは、純正ホイールでもほぼフェンダーいっぱいなので、前後同一サイズのホイールではリヤがすぼまった印象が強調される破目になりかねません。


本国のサイトでは、リンカーン ナビゲーターに適合するホイールのサイズリストを閲覧することができます。しかし、こうしたサイトの情報は、いずれも「前後同一サイズで、ローテーション可能な組み合わせ」を前提条件としています。

年式・車種ごとにデータベース化されています

したがって、前後で異なる仕様のホイールにする場合、単純にこのサイズリストから

「太いタイヤ、幅の広いホイールをリヤ用に」

と選んだだけでは、目的を果たすことはできません。


一時は、「センターハブとスタッド付きのスペーサーをワンオフする」手も検討しました。
しかし、3トンを超える車両総重量を鑑みると材質・形状ともに凝った仕様にならざるを得ず、費用対効果の面でメリットは薄いと判断。

今回のクルマには、オーナー自身の理想とFTECでの実測値をすり合わせ、

F  22インチ 9.5J オフセット 35
R   22インチ 9.5J オフセット 10

という、前後で異なるサイズのホイールを装着することに決定しました。

選択したホイールは、ウィールプロスHELO HE866B


ウィールプロスは、「トルクトラスト」でおなじみのアメリカンレーシングを傘下に収める商社です。伝統的なデザインを現行車にもマッチさせる、新しい解釈に基づくデザインのホイールを多数ラインナップしています。

グロスブラックのリムに合わせて、黒色ウエイトでバランスを調整。


樹脂製のハブリングは付属部品です。耐久性は不明ですが、良い形状をしています。


JWL、VIA、DOT‐T の3規格に適合。


前後フェンダーともに、オーナーの理想とするクリアランスを実現できました。


22x9.5 PCD 6x135 ET 10, 5.6"BS

22x9.5 PCD 6x135 ET 35, 6.6"BS


F : 9.5J -35

R : 9.5J -10


クルマの楽しみ方を知っているオーナーならではの、抑制のきいたドレスアップ。

装着後7か月が経過しましたが、フェンダーとタイヤの干渉はまったくありません

威圧感のないデザインと相まって、引き締まった印象になったのではないでしょうか。