ダッジ RAM 1500ララミー(2004年式)です。
チェックエンジンライト点灯で入庫しました。
走行に支障はなく、アイドリングも正常です。
体感できる不具合はまったくありません。
いつ、どのようなきっかけで点灯したのか、オーナーは解らなかったとのこと。
通常運行中に異常を検知したのであれば、点検・整備の手順は正攻法が早道です。
プライマリーチェック実施後、テスターを接続してDTC (Diagnostic Trouble Code) を点検。
2004年頃のダッジも、複数のコントロールユニットに役割を分散させています。
今回は、EGR関連のDTCが複数検出されました。
チェックエンジンランプが点灯した瞬間の運転状況も、ライブデータセットで参照できます。
また、現在エンジンが好調という事実からは、通路の閉塞が疑われます。
ダッジのデザインは、ファンの嗜好を良く理解しています。 |
HEMIヘッド以外は、保守的で堅実な設計です。 そうでなければ、冒険や挑戦のツールとしては使えない。 |
分解点検はEGR系統に限定して流路を確認、バルブアッセンブリーを交換。
付帯作業として、スロットルボディの清掃を実施しました。
このエンジンもドライブバイワイヤーですので、スロットルの汚損は出力のリニアリティに大きく影響します。整備後は、より繊細なコントロールが可能になりました。
再度、テスターで全システムDTCスキャンを実施し、チェックエンジンライトを消します。
その後、故障発生時のライブデータをもとに走行テストを実施。
症状の再発がないことを確認して、修理完了としました。
さて、何度かFTECのブログにご登場いただいたこのダッジ。
さらなる高みを求めるオーナーの決断により、代替される運びとなりました。
改めて思うのは、クルマのコンディションは本質的にオーナー次第だという事です。
「アメ車」「ダッジ」「トラック」などという、記号化されたイメージは無意味です。
このRAMが新しいオーナーの元でも可愛がってもらえるよう、FTECは願ってやみません。