埼玉県狭山市の自動車整備工場、FTECコーポレーションが、主に特殊整備にカテゴライズされる業務内容を紹介するブログです。

MINI R50 クーパーのブレーキ整備

BMW ミニ R50クーパー です。
定期メインテナンスで入庫しました。


エンジンは1.6リッター85kw(116馬力)、書類上の車重は1160kg。
操作感は同クラス他車より重厚で、クラシックミニの面影を強く感じられるモデルです。

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このクルマのブレーキキャリパーは、シンプルなフローティングタイプです。

デザインは内外装ともにアバンギャルド。構造はコンサバティブ。
この割り切りの良さは、旧ミニとそのオーナーへのオマージュかもしれません。


ディスクパッドが消耗していたため、パッドセンサーも交換します。
このセンサー、クランプが多いうえカプラーはインナーフェンダーの奥側。

メルセデスなどと比較すると、ちょっと無駄が多いかなという印象です。
センサーの価格自体、ベンツより高価になってますし。


新旧のブレーキディスクパッドを比較。

消耗の早さはオーナーの乗り方によりますが、これはどう見ても限界です。
優雅に街乗りをする人はいずれローターを損傷するでしょうし、スポーティな乗り方をする人はすぐにフェードやベーパーロックに見舞われる危険があります。

スライドピンの清掃・給脂はペダルフィールに影響するところです。

ボンネットフードが大きく開くので整備性は良好。
継承しなくていい旧ミニの特徴は、ちゃんと排除されています。

フードがこう開くと、ヘッドライトの光軸調整がしづらいのですが・・・

下の図は、ディスクパッドに同梱されていた注意書き。
パッド交換後200㎞程は、なるべく優しいペダル操作を心掛けてください


パッド交換後200㎞はハードブレーキングを控えなさい、という漫画。

ブレーキ、エンジンまわりのリキッドサービスに加え、エアクリーナーエレメントを交換。


良く作り込まれたクルマは、少し手を加えただけでも変化を体感できます。
デイリーユースのクルマこそ、定期的なメインテナンスを心掛けましょう!