BMW X3 (E83、2003-2010)です。
ルーティンメンテナンスで入庫しました。
積算走行距離は58,000㎞、体感できる不具合はありません。
系統ごとに消耗品の状態を調べて、車輌全体のコンディションを確認します。
最初にスキャナーでセルフダイアグノーシス(自己診断装置)を点検、故障コードの記録がないことを確認します。
現車に搭載されているのは、2.5リッター直列6気筒のガソリンエンジン、N52B25。
スムースに回っており、一年点検レベルで分解整備が要りそうな箇所は見当たりません。
エアエレメント。ケース内の異物を取り除き、エレメントは清掃して再装着。
エアコン用ピュアフィルター。エアエレメント同様に清掃後、再装着。
エンジンオイルエレメント。これはOリング、シールワッシャー共々新品に交換。
エレメントケース内に溜まったオイルは、バキューラで吸って排出します。
交換するエンジンオイルには、BMW純正のロングライフ01をチョイス。
このN52型エンジンには、オイルレベルゲージがありません。
オイルの量は、エンジンをかけて油温が上がりはじめた頃に、インストルメントパネルの操作で確認します。冬場は一定の時間測定出来なくなりますので、オーナーは覚えておくと良いでしょう。下の動画は、冷間始動直後の表示です。
ヒーターの風が暖かくなり出す頃にはオイル量が正しく測定され、OKの表示が。
レベルゲージが無いのは時勢なのかもしれませんが、昔から最適な量になるよう心配りをしていた身からすると、少々物足りない気もします。これからは、車体の傾きと抜いたオイルの量に一層神経を尖らせることになるのでしょう。
続いて、シャシー下まわりとブレーキ、サスペンションまわりを点検。
走行距離とブレーキディスクパッドの残量からは、オーナーの乗り方を窺い知ることができます。季節のタイヤ交換ごとに観察すれば、計画的な維持管理のためにも役立ちますね。
今回の点検は、車輌全体の健全性を確認するような内容でした。
クルマの状態を把握しておくことは、長く乗るうえで欠かせない秘訣です。
壊れてから直すより壊さないように使うほうが賢明であることは言うまでもありません。
FTECは、故障の予兆を見逃さないよう緊張感をもって点検にあたることによってお客様の挑戦を支援できれば本懐であると考えています。