埼玉県狭山市の自動車整備工場、FTECコーポレーションが、主に特殊整備にカテゴライズされる業務内容を紹介するブログです。

ダッジのABS修理

ダッジのCAB (Controller Antilock Brakes)です。
これは、ABSチェックランプ点灯で入庫したデュランゴ(2000年)用の部品。
ダコタ、ラム、Bバンなどの他、GMCやシェビー、いすゞ等にも広く採用されている、Kelsey-Hayes 製のABSシステムです。


このモジュールに関わる入力信号は、

・ ホイールスピードセンサー
・ ストップランプスイッチ
・ ブレーキ警告ランプスイッチ
・ リセットスイッチ
・ 4WDスイッチ

の5種類。
これらの情報から走行条件を割り出して、

・ ブレーキバルブ
・ ABS警告ランプ
・ ブレーキ警告ランプ

の3つを的確に作動させるための信号を出力します。
すべての機能は、イグニッションキーがオンになる度に、セルフダイアグノーシスによって健全性をチェックされます。さて、どこに問題が潜んでいるのでしょう。

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お客様にお話をうかがうと、ABSチェックランプは「気がついたら点いて」いて、きっかけになった出来事に思い当たる節はない、とのこと。ランプはDTCスキャナーで一時的にリセットできますが、一旦エンジンを止めて再始動すると、再び点灯してしまいます。


まず、最初の写真のようにバルブユニットの状態を確認しました。ここのシールからブレーキオイルが油圧と共に漏れると、正常なCABによってブレーキ警告灯が点けられるからです。

また、「停車状態で点灯する」という条件から、ホイールスピードセンサーの点検は後回しにしました。4WDスイッチについては、トランスファー操作をともなう故障条件の再現テストの結果、変化が認められなかったので、これも関連性は薄いと判断しました。各ランプのスイッチトリガーは正常です。


その他のプライマリーチェックの結果を照合し、ブレーキプレッシャー関連箇所の電気的故障と確定したので、CABを交換すべく部品手配を行いました。



交換はボルトオンです。清潔な作業さえ心掛ければ、特に難しくありません。

CABを交換した後は、DRBⅢでクルマのデータを書き込む必要があります。
新しいCABに書き込むデータは、以下の2項目です。

・ デファレンシャルのタイプとギヤ比
・ タイヤサイズとマイル当たりの回転数

これらが整って、はじめて正常機能を取り戻すことができます。

お客様のタイヤ選択に合わせて設定

ブレーキの機能は安全運行上きわめて重要ですから、多少時間と手間がかかっても、正しく整備して気持ちよくお乗り頂きたいものです。