埼玉県狭山市の自動車整備工場、FTECコーポレーションが、主に特殊整備にカテゴライズされる業務内容を紹介するブログです。

ボルボのヘッドガスケット点検

ボルボ850ターボエステートです。
エンジンオーバーヒートで入庫しました。

外部に漏れていないのに冷却水が減るとのこと。
初期診断でダメージの深さを読み取ることが肝要です。

コンバッションリークテスターでヘッドガスケットの状態を診ます。


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二酸化炭素(CO2)に反応して色が変わる液体が入っています。
燃焼室内の圧力で冷却水路にCO2が滲入していれば、目視で確認できます。


・・・こんな具合に。

テスト結果と現在の症状を鑑みると、エンジンが破損していることは確実です。
厳しい結果が出てしまいましたが、初期診断で判明したことは救いでしょう。

ラジエターやサーモスタットなど、冷却系統の部品をどんどん変えてから、
「どうしても水の減りが収まらない」

と入庫するケースも過去にはありましたから。

もっとも、ヘッドオーバーホール(歪みの程度によっては交換)するなら、新品の補器類がついていることは安心材料になりますので、良いクルマに仕上げたい意志をお持ちの方にとっては、悪い事ばかりではないのかもしれませんね。