埼玉県狭山市の自動車整備工場、FTECコーポレーションが、主に特殊整備にカテゴライズされる業務内容を紹介するブログです。

ムスタングGTに4ポッドキャリパーを装着

フォード ムスタングGT (1964-66年式)のフロントブレーキです。
SSBC(Stainless Steel Brakes Corporation) 製のコンバージョンキットA120-2を使用。
15インチのトルクスラストが履ける範囲内で、アップデートを承りました。

純正のスピンドルを継続利用する部品構成です。変更する主な部品は、

・ キャリパーサポート
・ ディスクローター
・ ハブベアリング
・ ディスクキャリパー
・ ブレーキホース
・ マスターバッグ
・ マスターシリンダー
・ プロポーショニングバルブ

など。


尚、SSBCの1966年式のムスタング用キットは、フロント用だけでも現在12種類がラインナップされており、中にはSCCAのクラシックトランザムシリーズなどに用いられる、

「17インチ以上のホイールを要する13インチディスクローター仕様」

などという気合の入ったキットもあります。
もっとも、こんなゴツイ物を使いこなすには車体全体の見直しが必須でしょうが・・・

ここに紹介するA120-2も、一部ブレーキパイプを引き直す作業が発生します。
また、ドラムブレーキをディスク化する場合は、構造変更の登録申請が必要です。

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SSBCは、1975年にマスタングとコルベット用としてステンレススリーブをもつキャリパーを開発したのを端緒に順次ラインナップを拡充し、現在はスポーツコンパクトからSUV/トラック用まで幅広い車種向けに最高8ピストンのアルミニウムキャリパーを販売しているメーカーです。














ブレーキタッチの調整やディスクパッドの選択など、感性の領域に踏み込んだ事案に関しても、SSBCのソリューションガイドやFAQは充実しているので、装着後に好みのフィールに調整していく余地があります。そうした柔軟性もまた、アメリカ製の部品の魅力です。

他方、キャリパーの価格を単純に比較すると、ブレンボの半額以下に収まってしまいます。
楽しさを比較すると、どうでしょうか?

材質の差で重量はかさみますが、一体それがどの程度重要なんでしょう?
「重いのは承知でお気に入りのホイールを履く」という選択は、FTECも嫌いではありません。ブレーキも同じで、買えないものを眺めていても始まらないのではないでしょうか。

あとは、乗り手の気分次第ですね!