埼玉県狭山市の自動車整備工場、FTECコーポレーションが、主に特殊整備にカテゴライズされる業務内容を紹介するブログです。

ナビゲーターのブレーキ整備

リンカーン ナビゲーターのブレーキ整備です。
消耗品を交換するだけの整備ですが、作業品質を体感できる箇所です。

「出力305馬力、重量2.5t 」。
作業の優劣が如実に表れるのは、実はこういう単純な箇所だと思っています。


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ナビゲーターに限らず、アメリカンSUVのブレーキはパワーアシストが強力です。
モーターホーム等を牽引するユーザーが他国より多いことも理由の一つでしょう。
ドレスアップ目的で巨大なホイールを組んでも、比較的普通に走れます。


しかし、山坂が多いのが日本の道の特徴ですから、アメ車のオーナーは日頃から意識して早めの整備を心掛けた方が無難です。このクルマも、24インチリムにスコーピオンという、大変重い組み合わせを選択しています。


よくぞここまで、という摩耗の状態です。


アメ車のブレーキディスクパッドは、社外品が星の数ほど存在します。
最低限、ウェアインジケーターとリテーナーが付属する物を選択したいものです。


要所を押さえて組むことによって、鳴きや偏摩耗のリスクを減らすことができます。




今回は、4輪ともパッド+ローターセットで交換しました。
踏力と制動力とのリニアリティが回復し、オーナーには大変喜んでいただけました。

毎日乗るクルマの整備は、毎日成果を確かめられるのが嬉しいところです!


リンカーン・ナビゲーターの第一世代は、大型SUVによるラグジュアリーコンセプトを最初に体現したモデルです。販売台数としては、最初に最大の成果を収めてしまったと言わざるを得ませんが、登場以降10年以上にわたる自動車市場全体への影響力は、人々の記憶に深く刻まれて消えることがないでしょう。

おまけの動画は、ナビゲーターデビュー当時のプロモーション・ビデオ。
改めて見ると、綿密な作り込みに気付かされます。

当時は、これがとても新鮮でしたね!