埼玉県狭山市の自動車整備工場、FTECコーポレーションが、主に特殊整備にカテゴライズされる業務内容を紹介するブログです。

セルシオのスロットルボディ整備

トヨタ セルシオ(UCF21)です。
エンジン補機類のドライブトレーン修理で入庫しました。

お客さまから、「発進時の微細なスロットル操作にエンジンが追従しない」
というご報告をいただいたので、基本的な整備を行いました。

この作業、マツダとフォードには施せない車種があるので注意が必要です。


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スロットルバタフライをモーターで駆動するようになってから、アイドリング時のエンジン回転数だけを調整するバルブは省略されるようになりました。

最大出力付近の制御もつかさどるバルブでアイドリング回転数を調整する。
それには、スロットルバタフライ周りが高精度に保たれていることが必要条件です。



マツダやフォードのスロットルでは1980年代から、バタフライのシャフトとスロットルボディの遊びを埋めるためにケミカルのコーティングを施してあります。
(追記 : 日本車、アメ車で増加中)

スロットルのボアとバタフライが地金であることを確認してから、燃料系用のケミカル洗浄剤をウエスに含ませて払拭します。


とても簡単なひと手間ですが、かわりに得るものは少なくありません。
特に、信号待ちからゆるやかに発進する瞬間などに、効果を体感することができます。

今回は、ベルトトレーン整備の付帯作業として、部品待ちの間に処置しました。

年間 5,000キロほどしか走行しないクルマでも堆積はしています。
スロットルのボアとバタフライの周囲部を綺麗にするだけで、車体を軽く感じられます。

DIYで充分ですので、オーナーにも実行していただきたい内容です。